専攻科
特別支援教育特別専攻科
特別専攻科とは
現職教員、もしくは教員免許状の取得( 見込み)者を対象とする教員養成課程として、より高度な専門性を教授研究し、特別支援学校を中心とした地域の教育現場において子どもが抱える個々の多様な実態及び教育的ニーズに対して問題解決能力を発揮できる特別支援教育の専門家を養成することを目的としています。
本専攻科では、所定の単位を修得することにより、特別支援学校教諭一種免許状(知的障害者・肢体不自由者・病弱者)授与の所要資格を得ることができます。当該免許状の基礎資格として、学士の学位を有し、かつ、小学校、中学校、高等学校又は幼稚園教諭のいずれかの普通免許状を有することが要件となります。
特別支援教育とは、"Special Needs Education=特別な教育的ニーズに応える教育"です。日本ではインクルーシブ教育の実現に向けて、すべての教員に、障害の有無にかかわらず、子ども一人ひとりが持っている教育的ニーズを把握して適切に対応する専門性が求められています。 本専攻科では、「障害とは何か」を考え、特別支援教育の歴史や定義、関連する制度・政策の変遷、諸外国における特別支援教育の実際などから、これからの日本で行われるべき特別支援教育の在り方と教育理念についてビジョンを持てる教員を養成することを目標にします。
3つの教育領域について取得可能
知的障害者
肢体不自由者
病弱者
1年間で、特別支援学校・特別支援学級・小中高及び幼で特別支援教育に携わる教員のための理念と心構え、知識、技能を習得し、特別支援学校教論一種免許状(知的障害者・肢体不自由者・病弱者)に必要な単位を修得するための特別な教職課程
育成する専門性
- 1.
- 心理及び生理・病理的な知識と多様性理解の観点に基づいた【人間理解力】
- 2.
- 子どもの教育的ニーズの把握からの【科学的分析力】及び【課題解決能力】
- 3.
- 校内外で切れ目のない教育的支援を行うための【コーディネート能力】
- 4.
- 多職種連携及び協働のための【論理的説明力】と【コミュニケーション能力】
特別支援学校教諭一種免許状(知・肢・病)
- 2023年度免許取得の状況
2023年度修了生6名の内、6名全員が特別支援教諭一種免許状(知・肢・病)を取得しました。 - 2022年度免許取得の状況
2022年度修了生3名の内、3名全員が特別支援教諭一種免許状(知・肢・病)を取得しました。 - 2021年度免許取得の状況
2021年度修了生3名の内、3名全員が特別支援教諭一種免許状(知・肢・病)を取得しました。
カリキュラム
免許状取得のための必修単位27単位と選択必修3単位以上の計30単位を修得することが、本専攻科の修了要件になります。単位数にかっこがついている科目は選択科目です。
教育職員免許法施行規則に定める科目区分 | 科目名 | 単位数 | 教育領域 | 開設時期 | 備考 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
中心領域 | 含む領域 | |||||||
第1欄 | 特別支援教育の基礎理論に関する科目 | 特別支援教育概説 | 2 | 秋 | ||||
第2欄 | 特別支援教育領域に関する科目 | 心身に障害のある幼児、児童又は生徒の心理、生理及び病理に関する科目 | 知的障害者の心理・生理・病理 | 2 | 知 | 肢病 視聴 |
春 | |
肢体不自由者の心理・ 生理・病理 |
2 | 肢 | 春 | |||||
病弱者の心理・生理・ 病理 |
2 | 病 | 春 | |||||
心身に障害のある幼児、児童又は生徒の教育課程及び指導法に関する科目 | 知的障害者教育 | 2 | 知 | 肢病 | 秋 | |||
肢体不自由者教育 | 2 | 肢 | 秋 | |||||
病弱者教育 | 2 | 病 | 秋 | |||||
インクルーシブ教育指導法I | 2 | 肢 | 通年 | 隔週 | ||||
インクルーシブ教育指導法II | 2 | 病 | 通年 | 隔週 | ||||
インクルーシブ教育指導法III | (2) | 知 | 通年 | 隔週 | ||||
第3欄 | 免許状に定められることとなる特別支援教育領域以外の領域に関する科目 | ・心身に障害のある幼児、児童又は生徒の心理、生理及び病理に関する科目 ・心身に障害のある幼児、児童又は生徒の教育課程及び指導法に関する科目 |
障害のある児童又は生徒の心理・生理・病理概説 | 2 | 重複LD (重複・LD・ADHD) | 知肢病 | 春 | |
視覚障害者教育 | 1 | 視 | 春 | 集中 | ||||
聴覚障害者教育 | 1 | 聴 | 秋 | 集中 | ||||
発達障害者教育 | 1 | 重複LD (情緒・LD・ADHD) | 春 | 集中 | ||||
重複障害者教育 | 1 | 重複LD (重複・言語) | 秋 | 集中 | ||||
ダイバーシティ教育実践研究IA | (1) | 重複LD (LD) | 春 | |||||
ダイバーシティ教育実践研究IB | (1) | 重複LD (LD) | 秋 | |||||
ダイバーシティ教育実践研究IIA | (1) | 重複LD (ADHD) | 春 | |||||
ダイバーシティ教育実践研究IIB | (1) | 重複LD (ADHD) | 秋 | |||||
ダイバーシティ教育実践研究IIIA | (1) | 重複LD (情緒) | 春 | |||||
ダイバーシティ教育実践研究IIIB | (1) | 重複LD (情緒) | 秋 | |||||
第4欄 | 心身に障害のある幼児、児童又は生徒についての教育実習 | 特別支援教育実践研究 | 1 | 通年 | ||||
特別支援教育実習 | 2 | 秋 | ||||||
免許状取得のための必修単位 (a) | 27単位 | |||||||
修了要件 ( a+3単位以上選択必修 ) | 30単位 |
※カリキュラムは変更することがあります。
教員紹介
担当教員 | 担当科目 | 主な専門分野 |
---|---|---|
中林 浩子 (教授) |
ダイバーシティ教育実践研究ⅠA・ⅡA ダイバーシティ教育実践研究ⅠB・ⅡB 特別支援教育概説 |
ダイバーシティ教育 理論、制度・政策 |
小原 愛子 (准教授) |
知的障害者の心理・生理・病理 病弱者の心理・生理・病理 病弱者教育 重複障害者教育 インクルーシブ教育指導法Ⅱ ダイバーシティ教育実践研究ⅡA・ⅡB |
病弱教育領域 重複障害教育領域 インクルーシブ教育 ダイバーシティ教育 |
趙 彩尹 (准教授) |
知的障害者の心理・生理・病理 障害のある児童または生徒の心理・生理・病理概説 インクルーシブ教育指導法Ⅰ 肢体不自由者の心理・生理・病理 |
知的障害の心理・生理・病理領域 リハビリテーション医学 肢体不自由の心理・生理・病理領域 インクルーシブ教育 |
金 珉智 (准教授) |
病弱者の心理・生理・病理 障害のある児童又は生徒の心理・生理・病理概説 知的障害者の心理・生理・病理 |
病弱の心理・生理・病理領域 知的障害の心理・生理・病理領域 |
太田 麻美子 (准教授) |
発達障害者教育 知的障害者教育 インクルーシブ教育指導法Ⅲ ダイバーシティ教育実践研究ⅢA・ⅢB |
発達障害教育領域 知的障害教育領域 インクルーシブ教育 ダイバーシティ教育 |
担当教員 | 担当科目 | 所属・主な活動 |
---|---|---|
|
心理・生理・病理 |
かねはら小児科 院長 社会福祉法人じねんじょ 理事長 下関市特別支援教育推進委員会 委員長 下関市自立支援協議会 会長 下関市要保護児童対策協議会 会長 チャイルドラインしものせき 副会長 スペシャルオリンピクス日本・山口 副理事長 下関市社会福祉協議会 理事 下関市社会福祉事業団 理事 |
上月 正博 | 病弱者の 心理・生理・病理 |
公立大学法人山形県立保健医療大学 理事長・学長 東北大学名誉教授 東北大学医師会 副会長 日本腎臓リハビリテーション学会 理事長 日本リハビリテーション医学会 理事 日本心臓リハビリテーション学会 理事 日本運動療法学会 理事 テレビ出演: 『きょうの健康』、『ガッテン』、『ためしてガッテン』、『名医にQ』、『あさイチ』など |
中村 貴志 | 視覚障害者教育 | 福岡教育大学教育学部 教授 北九州市障害者施策推進協議会 会長 教育総合研究所附属特別支援教育センター長 障害学生支援センター 副センター長 |
山本 晃 | 聴覚障害者教育 | 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所 上席総括研究員 文部科学大臣優秀教職員表彰受賞 (2014.01) |
矢野 夏樹 | 特別支援教育概説 肢体不自由教育 |
国立大学法人琉球大学教育学部特別支援教育専修 講師 |
科目等履修生
「科目等履修生」制度を活用して、特別支援教育特別専攻科で開講している科目から必要な単位を履修することで、特別支援学校教諭免許状の二種から一種への切り替えや領域の追加を行うための単位を修得することができます。 詳しくは、科目等履修生募集要項をご覧いただき、事前にご相談ください。
〒751-8510 山口県下関市大字二丁目1番1号 下関市立大学 学務部教務課
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特別支援教育特別専攻科に関するお問い合わせ
授業に関することは、学務部教務課まで
kyomu@shimonoseki-cu.ac.jp
入試に関することは、入試部入試課まで
nyugaku@shimonoseki-cu.ac.jp