経済学と経営学・商学の知識とともに公共的な問題を考える力を身につける
伝統的な経済学は、消費者・企業などの経済主体を、政策や社会の変化を受け、「受動的に」行動する主体と考えてきました。これにより、経済主体の意思決定や、様々な政策手段の効果に関する普遍的な法則を考え、より良い社会づくりに活かそうとしてきたのです。
しかし、経済主体である人・企業等は、政策形成や社会の変化に影響する当事者でもあります。どのような政策を支持するか、どのような企業のどの財を消費するかといった日々の選択が、将来の社会を決めていきます。そして私たちは、新しい知識や価値観に触れることによって、自らの選択を「能動的」に変えることもできます。このような理由で、現在では、政府に限らない様々な人・組織に、公共の担い手としての役割が期待されています。
公共マネジメント学科では、経済学や経営学・商学に加え、法・政治・行政などの公共に関連する多様な分野を学びます。これにより、幅広い視野・立場から、社会の問題や解決策を考える能力を身につけます。
在学生VOICE
公共マネジメント学科3年(2023年4月1日現在)
安田 優平 さん(岡山県立瀬戸高等学校 出身)
下関市立大学は就職率が高く、自分が学びたい経済学についても特化していたため進学先に決めました。
「公共マネジメント実習Ⅱ」では、下関市の唐戸周辺を改善するプロジェクトをグループで検討・提案します。唐戸地区を散策し課題や改善点を見つけグループ発表に向けて何度も話し合い、資料を作りあげました。グループ発表を終えた際には高評価をいただき、今までの努力が実りとても充実感がありました。3年次から始まる専門演習でもこの授業で学んだことを活かしたいです。また、志望している公務員に向け、先輩から話を聞いたり自宅での勉強も欠かさないようにしています。
普段は勉強やアルバイトに励む傍ら、少林寺拳法部に所属しています。遠征時の補助金や大会で優秀な結果を残した際の報奨金が支給されるなど、学生活動へのサポートも充実しています。こういったサポートのおかげもあり、全国大会出場という成果を上げることができました。
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「電気」も「熱」も有効に使うまちづくり
まちづくり、都市開発において、環境への配慮が求められるようになってきました。このような中で、太陽光で電気をつくったり、熱で電気をつくったりといった、これまでは馴染みが薄かったいろいろな発電の方法が、少しずつ私たちの生活にも身近に感じられるようになってきました。ここでは、CMなどでも見かけるガスの力で発電する自家発電機と、環境に配慮したまちづくりの関係について、その原理を少しわかりやすく説明しましょう。
下関市立大学 経済学部 公共マネジメント学科 教授 菅 正史 先生
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まちづくりで環境を守れ! 都市整備の未来
あなたが住んでいるまちは、どんなまちでしょうか。全国にはさまざまなまちがありますが、どのようなまちであっても、まちづくりを考えない地域はありません。最近では利便性だけでなく、環境に配慮したまちづくりの必要性が高まっています。環境に配慮したまちづくりとは、いったいどんなことを言うのでしょうか。ここでは、郊外にある大型ショッピングセンターを例に、環境に配慮したまちづくりを考えてみましょう。
下関市立大学 経済学部 公共マネジメント学科 教授 菅 正史 先生
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公共性を誰が決めるのか
「公共性」とは何でしょう。例えば私たちは、自宅に誰が住んでいるかを当然知っています。通っている学校の教室にいる友だちの名前も、通常は知っているでしょう。しかし、学校全体となると名前も顔もわからない人がいるはずです。それが公園ならば、そこに来る人が誰かを知っていることはふつうあり得ません。このことから、後に挙げた場所ほど、公共性が高いと理解できます。一般的には、「公共の場所」とは「不特定多数の人が出入りする場所」と考えられますが、実際には公共とそうでないものを明確に二分できるものではなく、その度合いが異なるだけなのです。
下関市立大学 経済学部 公共マネジメント学科 教授 川野 祐二 先生
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マネジメントを「公共」に役立てる
行政だけで公共を維持管理することが難しくなっています。これは単に財政に余裕がないだけでなく、行政がその運営を効率的に行うことができないからです。そこで、民間企業のマネジメントを公共管理に導入することが考えられています。利益を追求する企業の手法は公共にはそぐわないと考える人もいるでしょう。しかし、マーケットの自由化によって企業はその恩恵を受ける一方で、情報公開や法令遵守などをとおして、自主的に公共的な責任を果たすようになっています。こうした企業のノウハウが、公共管理にも役立つと考えられているのです。
下関市立大学 経済学部 公共マネジメント学科 教授 川野 祐二 先生
大学の全体像や学科の内容をムービーで確かめよう!
下関市立大学の全体像を知ることができる、多面的なキャンパスの様子を収録した動画を公開しています。下関の紹介をはじめ、大学の歴史、キャリア教育や就職活動支援などの就職関連情報、また、厚生会館や学友会館などの施設紹介、年間行事、特待生制度や報奨金制度などの経済的支援制度、各学科の詳しい内容、さらには海外協定校や留学制度などのグローバル関連情報、活発なサークル活動など、盛りだくさんの内容となっています。
なお公共マネジメント学科では、講義風景に始まり、マネジメントの理論と実践を学ぶカリキュラムの特徴、目標とする人材育成、実際に学ぶ科目群などを紹介しています。また、企業倫理を学んだ学生のメッセージ、専門教科を担当する先生のコメントもありますので、じっくりとご覧ください。